龍昌院

上田市保野:館林良裕住職
〔連載第25回〕

 上田市保野の龍昌院は、敷地約十町歩。
寺の周囲は松林が取り囲み、鈴鹿でのどかな所にある。寺は茅葺の屋根があり(今はトタンでまいてある)、昔ながらの趣ある建物で嘉永四年ごろ建て替えられたという。
 開創は元和元年(一六一五)で「別所の安楽時三世、奪叟京与和尚が上田藩主・伊豆守信幸公の崇敬を得て建立した」と安楽時の関係文書に記されている。住職は現在二十三世目。
 本堂には珍しい「出山の釈迦像」がある。釈迦は座像が多いが、この増は立像で、悟りを開いていわばに立つ姿の像。
 同寺の南側には「旭霊園」があり、千区画という広さがある。現在まだ半分ほどの区画が残っている。
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