月窓寺

上田市鍛冶町:林 一利住職
〔連載第24回〕

 上田市鍛冶町の月窓寺は永録元年(一五五八)、上田市常田に創建したが十五年ののちに焼失、現在地に再建した。
 門をくぐると竜宮城を思わせる唐門がある。これは京都の満福寺を開山した穏元禅師が全国行脚した折、同寺にも立ち寄った時の影響ではないかとみられる。同師は中国人で、日本に帰化した僧。
月窓寺に残る「深松千石翠」と書いた額は同師の筆。
 また月窓寺は平成元年から丸三年かけて大改修、のこせる柱などは残しているため歴史が感じられる。 そして座禅堂は大人なら六十人、子供なら百人が入れるという広いスペースで、今年の秋は「親子座禅会」を計画している。
backnext