龍洞院

上田市蒼久保:村上静雪住職
〔連載第26回〕

 上田市蒼久保の龍洞院は、永正元年(一五〇四)、村上義清の祖父、砥石城主・村上石京大夫が、同寺前身の上田市神畑の鳳林寺を改名し開創された。現在地には天正五年に移転した。
 今、同寺では本堂など屋根の葺き替えや修復を行っているが、座禅堂はなるべく本式な形に近づけたいと「外単」も増築している。完成は今年十月末の予定。
 寺には土蔵の位牌堂があり、宮大工が彫った素晴らしい彫刻がある。ここには開基の位牌もある。また、過去帳は最も古いものは天正五年という文書が印されている。そして鳳林寺開祖の一山正心、開山、開基の自筆の軸三本も残っている。
 同寺十三世の鳳山活文は佐久間象山が師と仰ぐ人で象山がここまで馬で通ってきたという。 同氏は「門に雅客の至るなし坐して豈(あに)清風に乏しからんや」という詩を書き、内にひそむ気ぐらいを印し、あふれる才能をもてあましていたようだ。
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