安楽寺

上田市別所温泉:若林 恭英 住職

〔2014年7月1日掲載〕


中世からグローバルな環境

 上田市別所温泉の「安楽寺」は、鎌倉時代中期に相当の規模を持っていた全寺で信州学海の中心道場だった。鎌倉北条氏の外護によって栄え、多くの学僧を育てていた。北条市滅亡後は、寺運も傾いて正確な記録も残っていないが、国宝「八角三重塔」や重要文化財「安楽寺二世幼牛恵仁和尚像」「同寺開山樵谷惟仙和尚像」など多くの鎌倉時代の文化遺産があり、信州最古の禅寺のおもかげを残している。
 若林恭英住職は「中世からグローバルな環境で成り立ってきたお寺です。これからも世界に目を向けていきたい」と話す。


アジアの子どもたちに教育を-若林住職、活動続ける

 若林住職(62)は『共に学び 共に生きる』をテーマに子どもたちの教育活動を行っているシャンティ国際ボランティア会で長年にわたって奉仕を続け7年前からは会長として活躍している。同会はタイ、ラオス、カンボジア、ミャンマー難民キャンプ(タイ)、アフガニスタンに常設図書館を設置したり移動図書館を行っている。また、学校建設事業としてトイレ、井戸付きの校舎を住民参加で建設、奨学金や学生寮の支援も行っている。
 最近ではミャンマーの国内拠点として日本人が常駐する事務所を開設。これからはミャンマーの多くの孤児を収容できる建物を建設したいという。この建設費など当面1500万円ほど必要だ。現在、会員は2000人。若林住職は「会員をもっと増やしたい」と協力者を呼びかけている。


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