宗龍寺

丸子町御嶽堂:本庄 秋幸 住職
〔連載第85回〕

 丸子町御嶽堂の「宗龍寺」は文安年間(1944〜1449)、室町時代に開闢したが火災で焼失。慶長5年(1600)中山勘解由左衛門宗龍を開基とし、上田市の龍洞院三世・底山元徹大和尚禅師を開山に迎え、曹洞宗中峰山宗龍寺として再建開創された。
 寺の裏の城山は、木曽義仲が挙兵の根拠地とした依田城跡であり「木曽は依田城に有りけるが」と平家物語にも語られている。また同寺は菅平根子岳、烏帽子、浅間山などを望む景勝の地で、丸子八景の一つに数えられる。
 本堂のほか「鐘楼堂」、客殿の「龍雲閣」、明治時代の建築「東堂寮」として建てられた「養命館」がある。

◆三門(山門)
龍宮城の門と呼ばれている「三門」
 享保年間に建てられた三門は唐様造りで文久3年の火災を免れた同寺最古の伽藍。「龍宮城の門」と呼ばれ親しまれている。

◆鐘楼堂

 大正10年建立。大戦のため提出した梵鐘を昭和37年「世界平和を祈る鐘」として復元。「おやすみの鐘」として夜9時に平和を祈り響き渡っている。
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