長福寺

上田市下之郷:村越深典住職
〔連載第37回〕

 上田市下之郷の長福寺は生島足島神社に隣接する所にある。創建は平安時代の康保二年(965)で、創基は祐存上人と伝えられる。当時は、神宮寺が並んで建っていて同寺とともに生島足島神社に仕えていたという。明治の廃仏毀釈により神宮寺は廃寺となった。
 【信州夢殿】
境内一角に「信州夢殿」(写真左)がある。これは奈良の法隆寺を模倣したもので二分の一の大きさに造られている。建立は昭和十七年で、瓦も奈良で焼いたものを使用している。
 本尊の菩薩像は国の重要文化財。「銅造救世観音菩薩立像」と呼ばれ”夢殿観音”と親しまれていたが、盗難に遭い、残念ながら現在、行方不明となっている。
 【塩田平札所めぐり】
 塩田平札所めぐりが平成五年から復活した。同寺を第一番として二十一カ寺をめぐる。村越住職は「是非続けていきたい」と話す。

backnext