妙光寺
上田市中央:宮淵泰存住職
〔連載第36回〕

 上田市中央の妙光寺は天文元年(1532)開山、当時は法泉院と称した。同寺には隣接して弁天様をまつるお堂があるが、これは元禄十一年(1689)、上田城主仙石家が日頃信仰していた開運厄除け弁財天を上田城の鬼門除けとして遷座した。
 昭和二十五年(1950)宮淵日温上人第十六世の法灯を継承し、位牌堂、鬼子母神堂、庫裡などを新築した。平成四年には宗祖立教開宗七百五十年にあたり、本堂東側を新築した。
 同寺での年中行事の一つに七十年余も続く「ほうろく加持」があるが、毎年「土用の丑の日」に行っている。今年も、七月二十九日に行われ、大勢の人が訪れた。ほうろくの素焼きの浅い土鍋の上にもぐさをのせ、火をつけて頭にのせて行う。大寒から節分まで行う寒行とともに上田の風物詩として親しまれている。
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