良泉寺

上田市殿城:上野寛堂住職
〔連載第3回〕

 矢沢綱頼寄付状
 黒光りの堂々たる山門をくぐると目前に本堂がたたずむ。寺伝によると天正三年(一五七五)矢沢綱頼・真田幸隆の弟が創立。当時の伽藍の多くは焼失したが明治九年から三年をかけ再建した曹洞宗の寺。
 同寺には開山当時の大和尚の袈裟などが伝わっているが中でも四百二十年前に書かれた矢沢綱頼直筆の寺院建立に関する寄付状が寺の宝となっている。
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