大輪寺

上田市中央北:近藤博道住職
〔連載第29回〕

 上田市中央北の大輪寺は参道の両側にすぎが立ち並び、途中、楼門形式の山門がある。左右に回廊がめぐらされ、堀もある。天正年間に真田昌幸の夫人・寒松院を開基に創建した。その後宝永年間に本堂と厨裡の建て替えを行っている。この時の木材は長野の善光寺の再建に使用する用材の一部を払い下げ使用している。
 寺には、雪舟筆の維摩居士像や観音像、梵字阿弥陀三尊曼陀羅、茶の湯の釜など寒松院寄進の品々が今も残っている。
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